今回はUnityの各レンダーパイプラインの特徴や、推奨されるプロジェクトについて説明します。
また、今使っているUnityのプロジェクトがどのレンダーパイプラインなのか、確認する方法ついても紹介します。
最後にそれぞれの描写の違いを画像で比較しています。
そもそもレンダーパイプラインって?
レンダーパイプラインとは、3Dモデルやテクスチャーなどのデータを視覚的な情報に変換する一連の処理の流れのことです。
そのため、異なるレンダーパイプラインでは、たとえ同じモデル・テクスチャーでも異なるシーンの描写が行われます。
各レンダーパイプラインで使用できるシェーダーも異なります。
そのため、プロジェクトに適したレンダーパイプラインの選択が重要です。
それぞれのレンダーパイプラインの特徴
Built-in(ビルトイン)
ビルトインは従来のレンダーパイプラインです。
昔から使われているので、アセットとの互換性を気にせずに利用できることが多いです。
しかし、最近ではURPやHDRPに移行する人が増えてきており、アセットもそれらに対応したものが増えています。
描写はURPと似ていますが、機能面ではURPの方が充実しています。
そのため、今からUnityの利用を考える方にはあまりオススメできません。
URP
URPはUniversal Render Pipelineの略で、現在の最も標準的なレンダーパイプラインです。
軽量であるため、モバイル端末を始めとした家庭用ゲーム機やVRなど、幅広いプラットフォームを対象とした開発に適しています。
かつては品質が低いと言われていた時期もあったようですが、様々な機能を駆使することよってリッチな描写も可能です。
レンダーパイプラインの選択に迷ったら、とりあえずURPで始めれば大方問題ありません。
HDRP
HDRPはHigh Definition Render Pipelineの略で、高解像度のレンダーパイプラインです。
ライティングは物理ベースで行われ、リアリティのある描写が可能です。
一方でURPよりも処理の負荷が大きく、モバイル端末などを対象にした開発には向いていません。
使用しているレンダーパイプラインの確認方法
まず、Unityを立ち上げ、画面上部の「編集」をクリックします。
すると色々と出てくるので、その中から「プロジェクト設定」を開きます。

次に新しく出てきた画面の左側から、グラフィックの項目を探してクリックします。

「スクリプタブルレンダーパイプライン設定」に表示されたものが、現在そのプロジェクトで使われているレンダーパイプラインです。
ビルトインの場合は「なし」になっています。
各レンダーパイプラインの描写の比較
ここで、各レンダーパイプラインの描写の違いについて、実際に画像で示します。
シェーダーはそれぞれのデフォルトのものを使用しています。



まとめ
今回はレンダーパイプラインについて紹介しました。
従来のアセットを使いたい人→ビルトイン
モバイル端末などで開発したい、新規でとりあえず始めたい人→URP
写実的な描写のシーンを作りたい人→HDRP
さらに詳しく知りたい方はUnityの公式ページをご覧ください。

ご覧いただきありがとうございました。
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